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歯科でも起こるアナフィラキシーショックとは?

2023年12月15日

 

テレビやネットのニュースなどで「アナフィラキシーショック」という言葉を耳にすることがあります。死亡事例がクローズアップされ、歯科治療でも起こり得るトラブルであることから、不安に感じている人もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

アナフィラキシーショックとは、アレルギー反応の一種です。厳密には、気管支喘息と同じⅠ型アレルギーに分類されます。アナフィラキシーショックが歯科治療で起こる主な原因は「局所麻酔」で、薬液に含まれる成分の一部がアレルゲンとなり、肥満細胞や好塩基球と結合して即時的にアレルギー反応を引き起こすのです。

 

アナフィラキシーショックを起こすと、蕁麻疹(じんましん)や気管支喘息、頻脈、血圧低下といった症状が発生します。ケースによっては、嘔吐や腹痛、下痢などを伴います。ですから、過去の歯科麻酔でアナフィラキシーショックを起こした経験がある人は、必ずそのことを歯科医師に伝えるようにしましょう。アレルゲンとなる薬剤を避けることで、麻酔処置を安全に遂行できます。

 

ここでひとつ注意が必要なのが「血管迷走神経反射(けっかんめいそうしんけいはんしゃ)」との違いです。これも歯科治療や病院での採血の時などに起こりやすいトラブルなので、アナフィラキシーショックと混同している人が多いですが、実際はまったく異なるものといっても間違いではありません。

 

なぜなら血管迷走神経反射は、痛みや緊張による精神的ストレスが引き金となりやすいからです。その点において、アナフィラキシーショックよりも血管迷走神経反射の方が予防しにくいといえるかもしれません。

 

また、血管迷走神経反射では、主に顔面蒼白や徐脈、悪寒、意識消失などが見られることから、症状の面においてもアナフィラキシーショックとは異なるといえるでしょう。ただし、歯科医師はいずれの症状が起こったとしても、迅速に対応できる技術や知識を持っていますので、安心して歯科治療を受けてください。

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