歯科の専門分野とは
2019年2月27日
マナミ歯科クリニックでは専門分野の異なる歯科医師が協力して治療を行います
マナミ歯科クリニックには30名以上の歯科医師が勤務しています。そして、多くの歯科医師は専門分野を持っています。しかし、世の中一般では内科、外科、耳鼻咽喉科など医師が専門分野に分かれていることは広く知られていても、歯科については専門分野があること自身ご存じない方も少なくありません。
現在、医療法で専門分野として認められているのは、
・ 歯科
・ 矯正歯科
・ 小児歯科
・ 歯科口腔外科
の4種類があります。
この中で単に「歯科」とされているものは他と区別するために「一般歯科」という呼び方をすることが多くなっています。一般歯科は大学などは
・ 保存
・ 補綴(ほてつ)
と分けられます。
保存は文字通り歯を残すための治療で、
虫歯治療、
歯周病治療、
根管治療(歯内療法)、が含まれます。補綴は歯を修復するための被せ物や、詰め物を作ったり
義歯を作ることが専門となります。保存、補綴は通常一般歯科医はどちらもカバーします。
それでは抜歯はどうでしょう。抜歯は外科的な治療なので口腔外科(正確には歯科口腔外科)に入ります。しかし、実際の治療で口腔外科を専門とする歯科医師がすべての抜歯を行うことはありません。口腔外科専門の歯科医師は親知らずなど、難しい抜歯が中心です。
親知らずの抜歯が難しいのは、親知らずが斜めに生えていたり、骨の中に埋まっていたり、あるいは神経に近くて傷つける恐れるある場合があるからです。
口腔外科は抜歯だけの専門ではありません。口腔(口の中)全般、顎、顔面およびその隣接組織の後天的、先天的疾患を扱い、この中には歯に起因するものから癌、交通事故による顔面損傷やスポーツ外傷、顎変形症や唾液腺疾患など広範な領域が含まれます。
口腔外科の専門領域には大規模な手術と入院が必要な治療が含まれるので、口腔外科医の多くは大学や大きな病院に属しています。口腔外科医が一般の歯科診療所で行う治療は主として親知らずなどの難抜歯となります。
小児が独立した治療科目になっているのは医科でも同じですが、歯科でも小児の口腔環境は成人と大きく違っています。乳歯は20本、永久歯は28本で、乳歯が抜けて永久歯になるわけですが、乳歯の虫歯を放置すると永久歯にも影響を与えます。
また、小児は乳歯が生え変わるだけでなく、顎が成長します。顎の成長を利用して矯正治療を小児の段階で行うことで、永久歯になってから矯正治療を行う時に必要な便宜抜歯(歯が移動するためのスペースを作るための抜歯)の必要を減らすこともできます。
小児の矯正治療は小児歯科の担当ですが、成人の矯正は矯正医が担当します。矯正治療は他の歯科の治療と違い、2年、3年という時間をかけて歯を移動するという特殊な治療になります。矯正治療を行う歯科医の多くは矯正を専門としており、便宜抜歯を行うような時でも、一般歯科医に依頼するのが普通です。
実際には一般歯科と言っても、
根管治療はマイクロスコープを駆使して保存が難しい、つまり抜歯になるようなケースでも高い確率で治療を成功させるレベルの根管治療を専門とする歯科医もいます。
義歯も専門性の高い治療です。義歯と一口に言っても多くの種類があり、優れた義歯を使用すると歯を失っても高い咀嚼力を維持することも可能です。
医療法の標榜科目には含まれませんが、
インプラントも高い専門性を必要とします。インプラント治療には骨造成など多くの治療法が含まれます。また、生体内にチタンネジという固い金属を埋入するため、インプラントの反対側の歯(対合歯)を傷めないといった噛み合わせに対する十分な知識と技術を持っていなくてはいけません。
一般の歯科診療所では口腔ガンの手術のような全身麻酔を必要とする治療は行いませんが、集中治療やインプラントのようなかなり大掛かりな施術も行います。そうでなくも歯の治療そのものに強い恐怖心をお持ちの方もいます。
そのようなケースにはマナミ歯科クリニックでは
麻酔医が常駐し、静脈内鎮静を行うことができます。麻酔担当の歯科医師は脈拍、血圧といった全身状態の指標をモニタリングして最小限の苦痛で治療を行う助けを行います。
最近は、保存、補綴、根治、インプラント、矯正、麻酔科が連携して一人の患者様を全顎的に治療するケースも増えてきています。歯科治療は日進月歩で治療法は日々進化し複雑になってきています。一人の歯科医があらゆる治療に対応するのではなく、複数の歯科医が専門性を活かして共同で治療にあたることはますます大切になってきています。
参照