歯科衛生士と歯科助手の違いは?
2019年11月5日
歯科衛生士の治療
歯科医院にには歯科医師、歯科衛生士、歯科助手の3種類の職種があります。歯科医師はわかりやすいですが、歯科衛生士と歯科助手の違いは何でしょうか。まず、第一に歯科衛生士は国家資格があり一定年限の教育を受けた後、国家試験を受けて合格し歯科衛生士の免許を得ないとなれません。これに対し、歯科助手は国家資格は必要ありません。
それでは、歯科衛生士のできることは何でしょうか。歯科衛生士が許されているのは歯科診療補助、歯科予防処置、歯科保指導の3つです。これではわかりにくいので例を挙げると、歯石除去、歯のポリシング、フッ素塗布、歯周ポケットの測定などは歯科衛生士が行うことができ、歯科助手には許されていない処置です。治療処置ではありませんが、ブラッシング指導も歯科衛生士の仕事です。
歯周病の進行度合いを調べるポケット検査は歯科衛生士の仕事
ホワイトニングもホワイトニング剤を塗布して光照射を行うオフィスホワイトニング、漂白剤を処方して漂白剤を入れるためのマウスピースの提供を行うホームホワイトニングはともに歯科衛生士が行うことのできる業務です。基本的に歯や歯茎に直接触れて薬剤を塗布したり、歯石を取るようなことは歯科衛生士でなければできません。
ホワイトニングは歯科衛生士が行える業務
歯科衛生士の業務は歯科医師の指導、監督の下に行う必要があります。また、歯科衛生士でも歯を削ったり、レントゲンの撮影ボタンを押すようなことは「絶対的歯科医療行為」として行うことは禁じられています。これに対し、歯科衛生士の行うことができるのは「相対的歯科医療行為」と言います。
それでは歯科助手は治療の時は何ができるのでしょう。歯科助手は歯科衛生士の歯石取りやホワイトニングのように単独で業務を行うのではなく、歯科医師の補助になります。歯科治療はバキュームで唾液を除去したり、器具や薬剤の準備をしたり、歯科医師単独ではない、いわば2本の手ではなく、4本の手で行うように考えられています。歯科助手は文字通り歯科医師の「手」となって治療補助を行います。
歯科助手は歯科医師の「手」となって治療補助を行う
こう説明すると歯科衛生士も歯科治療no一部を行う補助的な仕事のように感じるかもしれませんが、そうではありません。歯の治療は虫歯治療や抜歯のように治療が終了すればそれで終わりというものもありますが、口腔内の健康状態を良好なものにするという継続的に行わなければならないものがあります。
歯周病の大きな原因となる歯石は3カ月に1度は取ることが勧められますし、歯周病は歯石除去と経過の観察を定期的に行い続ける必要があります。これらは歯科衛生士の仕事です。本来であれば歯科医院の通院では歯科医師より歯科衛生士の方がずっと接する時間が長くなるはずです。
歯科衛生士の業務の中で大切なTBI(歯ブラシ指導)はブラッシングが正しく行われているか、定期的な歯石取りでチェックすることが望ましいですし、その時に痛みのない初期の虫歯が見つかることもあります。たとえて言えば、歯科衛生士はフィットネストレイナーのように歯科医師の治療を必要としない時でも口腔内の健康状態を守るお手伝いをする仕事です。
歯磨きの指導は歯科衛生士の大切な仕事
歯科医院は歯科医師、歯科衛生士、歯科助手が協力して様々な治療を行い、口腔内の健康状態の改善を行うことが務めです。普段はそれほど気にすることもない歯科衛生士の存在かもしれませんが、「痛くなってから行く」歯医者以外ではとても大切な役目を持っていることを認識していただければと思います。
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