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歯科麻酔で体調不良の経験を聞かれる理由

2020年10月13日



歯科治療では、いろいろな場面で局所麻酔を施すことがあります。その際、「麻酔で体調が悪くなった経験はありますか?」と聞かれることがあります。事前の問診で申告するケースが多いですが、どうして毎回聞かれるのか不思議に思われている方もいらっしゃるかもしれません。

歯科治療で用いる局所麻酔は、安全性の高い薬剤を選び、適切な量を適切な方法で作用させます。ですから、ほとんどの人は局所麻酔で体調が悪くなった経験がないことでしょう。ただ、一部の方には身体に有害な作用をもたらすリスクが存在しています。

 

電動麻酔器で細い針を使って麻酔液を注入すると痛みはほとんどなくなる




例えば、強い不安や恐怖心がある中で、麻酔針による痛み刺激が加わると、心拍数や血圧が減少することがあります。これを「血管迷走神経反射」といいます。軽度であれば気分が悪くなる程度で済みますが、重度の場合は意識の消失を招きます。ですから、麻酔処置の際に過度に緊張するのはあまり良くないのです。

虫歯治療を繰り返すと歯質が失われて抜歯にいた


 
 
体質によっては、局所麻酔薬に対してアレルギー反応が生じることもあります。皮膚がかゆくなったり、顔面から胸部にかけて蕁麻疹が出たりするなど、その症状は多様です。呼吸器や循環器に深刻な異常が認められることもあるため、局所麻酔へのアレルギーがある人は必ず事前に申告することが大切です。

その他、局所麻酔薬の血中濃度が急激に高まることで生じる「局所麻酔中毒」や極度の不安や緊張によって過換気が誘発される「過換気症候群」なども、注意すべき偶発症として挙げられます。いずれも発症するリスクは極めて小さいですが、深刻な事態を招くこともあるため、十分な注意が必要です。

歯科医師は、麻酔に対する異常な反応に十分注意を行って治療を行います。また、当院では一般歯科医師の他、口腔外科医、麻酔医など、緊急事態に適切に対応できる歯科医師も常駐しています。しかし、事前に麻酔に対する過去の問題をきちんと申告していただくことは、不要な緊急事態を避けるためには重要です。

 

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