歯茎が黒ずむ理由と対処法
2020年4月27日
気になる歯茎の黒ずみ
歯の黄ばみや黒ずみに悩まされている方は少なくありません。歯の色は、口元の印象を大きく左右するため、ホワイトニングで漂白行うなど、原因に応じたた様々な改善法が行われています。では、歯茎に関してはどうでしょうか。
実は、歯茎もいくつかの理由で黒ずむことがあります。最もポピュラーなのは、「喫煙による色素沈着」です。タバコに含まれる物質がメラニン色素の沈着を促し、歯だけでなく歯茎も黒ずませるのです。また、常に口が開いている「口呼吸」や食物の刺激が原因となって歯茎が黒ずむこともあります。
喫煙で歯茎も着色される
そんな歯茎の黒ずみは「ガムピーリング」と呼ばれる漂白処置で改善できます。「ピーリング(peeling)とは、「果物などの皮をむく」ことを意味します。つまり、果物の皮をむくような感覚で、きれいな歯茎(gum)へと生まれ変わらせることができるのです。専門的な言葉でいえば、上皮のターンオーバーを促進することで、メラニンが沈着した組織を取り除くことができます。
着色した歯茎
銀歯などの歯科用合金が原因となって歯茎が黒ずんでいる場合は、メタルフリー治療への切り替えが有効となります。保険で使用できる歯科用合金は、唾液や熱刺激によって金属イオンが溶出することがあります。それらが歯茎に沈着することで「メタルタトゥー」と呼ばれる黒ずみを生じさせるのです。
銀歯はメタルタトゥーを作ることがある
セラミックやジルコニアのみを使ったメタルフリー治療なら、そうした金属イオンの溶出現象が起こらなくなります。ただし、銀歯をセラミックの歯に変えたからといって、すぐにメタルタトゥーがなくなるというわけではありません。メタルフリー治療への移行は、あくまで金属イオンが溶出するのを止めるだけにとどまります。その後、時間の経過とともにメタルタトゥーは消失していきます。
その他、歯周病によっても歯茎の黒ずみが生じることがあります。歯周病は歯茎に細菌が感染することで発症する病気で、始めのころは歯茎の腫れや発赤が目立ちます。病態が進んでいくと、歯周組織が破壊され黒ずんで見えることもあるのです。そうした歯の黒ずみは、歯周病を治さない限り改善されません。
歯茎が黒ずむ原因はいくつかにわけられ、それぞれに対処法があります。美しい口元うぃを作るには歯の白さだけでなくピンクの歯茎を取り戻すことも大切です。