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気圧の変化で歯が痛くなるメカニズム

2024年1月6日

 

低気圧の日は、頭痛や倦怠感、気分の落ち込みなどを感じやすくなります。人によっては「歯痛」に悩まされる方もいらっしゃることでしょう。気圧が変化しても何ら症状が現れない人は「そんなものは気持ちの持ちよう」と感じるかもしれませんが、そうとは言い切れないのが現実です。

 

気圧というのは、ざっくりいうと“空気の重さ”です。私たちの身体は1気圧の状態に抵抗する形で、血管が外側に膨張しています。気圧が低くなると、血管が膨張する力の方が大きくなることから、周りの神経などを圧迫しやすくなり、頭痛や歯痛を引き起こすのです。

 

ただし、歯に関しては健全な状態であれば気圧が低くなっても痛みが生じることはありません。低気圧の日や飛行機に乗った時に歯痛が生じる場合は、歯に何らかの異常が生じているものと考えましょう。

 

具体的には歯髄炎(しずいえん)が第一に疑われます。虫歯が原因で歯の神経に炎症が起こっている状態です。根管治療を現在進行形で行っているケースでも、気圧の変化に伴う歯痛が生じやすいです。とりわけ飛行機に乗った時に生じる「航空性歯痛」には十分な注意が必要です。

 

 

飛行機の中は0.8気圧程度に保つよう調整されてはいますが、それでもいわゆる低気圧の日よりも気圧が低くなっており、歯痛が強くなる傾向にあります。ですから、日頃から気圧性歯痛を抱えている人は、飛行機になる前にその原因を根本から改善しておいた方が良いといえます。飛行機に乗る前に歯の治療を終えることができない場合は、市販の鎮痛剤を用意しておいて、必要に応じて服用するようにしましょう。

 

このように、気圧の変化によって歯痛が誘発されるのは、決して迷信ではありません。歯に異常がある人に限っては、そのリスクが高くなるということを知っておきましょう。低気圧で歯痛が生じる原因がわかれば、対処もしやすくなるかと思います。

 

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