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痛みや腫れを減らして治療時間も半減できる歯周治療

2023年12月5日

 

医学・医療の進歩によって得られたテクノロジーは、必ずしも治療の成功率を高めることだけに活用されるわけではありません。近年は、患者が受ける痛みや腫れ、苦痛を伴う時間を減らすことに、注力されるようになってきました。

 

最もわかりやすい例は腹腔鏡です。腹部にトロッカーと呼ばれる細い筒を入れるだけで、胃がんや大腸がんなどの手術を行えるようになりました。術者からすると、腹部を大きく開いた状態で手術するのが確実であり、安心感も得られるのですが、それだと患者さんにかかる負担が大きくなり、術後の痛みや腫れに苦しむ時間も長くなります。腹腔鏡を用いれば、低侵襲(ていしんしゅう)な手術が可能となるため、患者さんが被るストレスやリスクも最小限に抑えられます。

 

そうした患者本位の低侵襲な医療、技術革新の波は歯科の分野にも訪れています。その代表が歯周治療で実践されている低侵襲な非外科治療MINST:minimally invasive nonsurgical therapy)や低侵襲な外科治療(MIST:minimally invasive surgical technique. M-MIST:modified minimally invasive surgical technique.)です。

 

難解な言葉が並んでいますが要約すると「患者さんの心身にかかる負担を最小限に抑えた歯周外科治療」といえます。進行した歯周病では、顎の骨の破壊が進んでいるため、専用の薬剤や人工骨などで再生する必要があります。歯周組織再生療法と呼ばれるもので、必ず歯肉を切開しなければなりません。

 

ここで胃がんの腹腔鏡手術とオーバーラップする部分が出てきます。術者としては、大きく切開した方が視野も広くなるため、処置を施しやすくなるのですが、それだと傷が大きくなりますし、術後の痛みも強まることでしょう。何より歯周外科治療の場合は、切開の範囲や方法によって、失う歯肉の量も大きく変わってしまうのです。

 

 

MINSTやMIST、M-MISTでも、歯肉を切ることに変わりはないのですが、従来の歯周外科手術と比較すると、切開線に工夫が凝らされています。歯肉を切る範囲も極端に狭くなっているのです。その結果、歯周組織再生療法にかかる時間が減少するとともに、術後の腫れや痛みも抑えられます。さらには、歯間乳頭(しかんにゅうとう)という、歯肉の審美性を大きく左右する部位を美しい状態で保存しやすくなるのです。

 

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