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風邪で歯が痛いのは副鼻腔炎が原因?

2024年1月23日

 

風邪をひくと、頭痛や発熱、喉の痛みに加えて「歯が痛い」と感じることがあります。歯とは何ら関係のない風邪がなぜ歯痛を引き起こすのか?

 

その理由として考えられるのは「副鼻腔炎(ふくびくうえん)」です。上の歯の直上に存在している副鼻腔という空洞に炎症が生じる病気で、風邪の一症状としても良く見られます。副鼻腔は上の歯の歯根と近接していることから、そこで炎症が起こったり、膿がたまったりすると、物理的な圧迫や刺激を受けて歯痛が生じます。

 

罹患してから2~3日経過して、風邪の諸症状とともに歯痛も消失した場合は過剰に心配する必要はありません。とくに特定の歯ではなく、全体的に痛みが生じている場合は、風邪による一時的な症状と考えて良いでしょう。風邪が治っても歯の痛みが消えない場合は、虫歯や歯周病などが疑われます。

 

ですから風邪で歯が痛いと感じた場合は、まず内科を受診して副鼻腔炎などの治療に専念することが重要といえます。内科では必要に応じて抗生物質などを処方してくれることでしょう。風邪が治るまでは栄養と水分を十分に補給しながら、安静に過ごしてください。仮に虫歯や歯周病が背景に存在していたとしても、副鼻腔炎などの急性症状がある状態では、歯科治療を行うことが困難といえます。

 

また、風邪では全身の免疫力や抵抗力が低下することで、歯の痛みが誘発される場合もあります。そうしたケースでは、上の歯に限らず、すべての部位で歯痛が生じるリスクを伴います。免疫力の低下によって歯の痛みが誘発されるということは、その歯や歯周組織に細菌感染が生じている可能性が高いので、風邪の症状が落ち着いたら、歯科で診察を受けましょう。

 

このように、風邪で歯の症状が現れることは決して珍しくはありません。それが単に副鼻腔炎による一時的な症状でしかないこともあれば、虫歯や歯周病といった口腔疾患に由来していることもありますので、不安に感じたらまずは歯科医院に相談しましょう。

 

 

 

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