高濃度ビタミンC点滴療法
2019年6月11日
点滴により高濃度のビタミンCを血中に投与できる
ビタミンCには強い抗酸化作用があります。それはビタミンCが酸素と結びついて、体内にある活性酸素を吸収してくれるからです。
ビタミンCによる活性酸素の減少は老化やガンの防止に注目されていますが、口腔内では歯周病の進行を抑える働きがあることがわかってきました。
ビタミンCは抗酸化作用だけでなくコラーゲン繊維の生成に重要な働きをしています。コラーゲン繊維は歯周組織を作るタンパク質ですが、プラークで繁殖した細菌はコラゲナーゼという酵素を大量に分泌します。
この酵素には歯茎を作っているコラーゲン繊維を分解する作用があり、ビタミンCは抗酸化作用とともにコラーゲン繊維の再生を促進することで歯周病の改善に効果を発揮します。
ビタミンCは歯周病の予防、治療に効果がある
ビタミンCは水溶性です。この為サプリメントで摂取しても、一定以上のビタミンCは体内に取り込まれる事なく排出されてしまいます。
水溶性のビタミンCを高濃度で摂取することでより優れた薬理効果を得る為、静脈に点滴でビタミンCを注入することで高濃度のビタミンCを摂取する事が可能になります。
歯肉には無数の血管が栄養と代謝の為にあります。血中の高濃度のビタミンCは歯肉のコラーゲン繊維の生成に直接作用することで、コラーゲン繊維の産出量を大幅に高める事が出来ます。
ビタミンCを大量に摂取しても副作用はほとんど報告はありませんが、頻尿、倦怠感を感じる場合があります。また、点滴液が塩分を含む為高血圧の方は注意が必要です。
賢不全・心不全の傾向がある場合、グルコース6リン酸脱水素酵素欠損症(G6PD欠損症)を有する方は使用できません。
高濃度ビタミンCの点滴はアンチエージング、美白さらに抗癌作用など多くの効能が報告されています。口腔内ケアを超えて高濃度ビタミンCの点滴療法は注目されてきてるのです。