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インプラントと天然歯の違い

2020年10月27日


 
インプラントは、天然歯に近い噛み心地や見た目の美しさを再現できる、素晴らしい治療法です。けれども、インプラントはあくまで人工物であり、天然歯とは異なることから、注意しなければならない点があります。
 
インプラントと天然歯の決定的な違いは、「歯根膜(しこんまく)」の有無です。天然歯には、歯根と歯槽骨との間に、歯根膜と呼ばれる組織が介在しているのです。歯根膜は、噛んだ時の圧力を緩和する「クッション」のような役割を果たします。
 

また、歯根膜は「センサー」としての機能も備えており、食べ物の硬さや軟らかさなどに合わせて、噛む力をコントロールするのに役立ちます。つまり、硬いものを無理して噛んでしまい、歯や歯周組織を損傷するというトラブルを未然に防ぐことが可能なのです。
 
 
血液の供給に関しても、インプラントと天然歯には違いあります。これもまた歯根膜の有無に由来することですが、天然歯の血液は3方向から供給されます。それは歯茎、骨、歯根膜の3つです。インプラントには歯根膜がないため、血液供給は2方向のみとなります。
 
そこで注意すべきなのが血液によって運ばれてくる好中球などの免疫細胞です。血液供給が少なければ、その分だけ免疫機構も働きにくくなることから、インプラントでは歯周病のリスクが高くなっているのです。具体的には「インプラント周囲炎」と呼ばれる病気です。インプラント周囲炎が通常の歯周炎よりも進行が早く、治りにくいのもそのためです。
 

 
インプラントと天然歯には、さらに歯茎の線維の方向性にも違いがあります。天然歯には、歯根面に対して水平なものと垂直なものが分布しており、歯茎が剥がれにくい状態となっています。一方、インプラントには歯根面に水平的な線維しか分布しておらず、外力などによって剥がれやすくなっているのです。
 
このように、インプラントと天然歯は一見するとそっくりな構造を呈していますが、厳密には異なる点が色々あります。インプラントを検討中の方は、そうした違いを理解し、インプラント後のメンテナンスをしっかり行うことが必要です。
 

モニター上のCT画像を確認しながら慎重に施術を行うドクター

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