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歯の脱灰と再石灰化

2019.09.08

歯は脱灰と再石灰化を繰り返す


人間の体の中で歯と骨は筋肉や内臓などの組織違って硬い物質でできています。これは水酸化リン酸カルシウム、別名ハイドロキシアパタイトを主成分としているからです。骨の60%,歯のエナメル質の97%がハイドロキシアパタイトで構成されています。

ハイドロキシアバタイトが97%にもなるエナメル質はほとんど鉱物そのもので結晶構造をしています。このためエナメル質は他の組織のように細胞分裂で失われた部分が自己再生されることはありません。これに対しハイドロキシアバタイトが60%の骨は細胞分裂で自己再生をすることができるので、骨折やヒビが入った部分は時間が経つと修復されます。

歯は欠けたり失われたりすると回復されない


自己再生できないエナメル質ですが初期の虫歯なら虫歯の進行を止めることができます。実は毎日歯は脱灰と再石灰化というプロセスを繰り返しています。食事をすると食べ物の一部が口腔内に残ります。その中に糖分があると口腔内の細菌(虫歯菌という呼び方をします)が糖分を酸性の物質に変え、ハイドロキシアバタイトのりん分やカルシウム分を溶かして出してしまいます。これを脱灰と言います。

ところが、脱灰したエナメル質は唾液に含まれるリン分とカルシウム分により元に戻ることができます。これが再石灰化です。脱灰と再石灰化のバランスがとれていれば虫歯になることはありません。

脱灰は糖分の多い食事が歯の表面に残り細菌によって分解されてプラークになることで促進されます。逆に、食事ごとに歯磨きをしプラークができないようにすれば脱灰は起きにくくなります。また、糖分は分解されて酸性になりますが、唾液が酸性になると再石灰が阻害されます。

歯にフッ素塗布をしたり、フッ素を含有した歯磨き剤を使うことで、脱灰を抑え、再石灰化を促進することができます。また、フッ素はエナメル質をより強く硬くする働きもあります。

虫歯の初期の段階C0(シーオーと読みます)では、エナメル質はわずかに白濁しているだけで、自分ではなかなか気が付きませんし、痛みもありません。C0でフッ素塗布を行い、歯磨きを励行すれば再石灰化で虫歯はそれ以上進行しません。

C0が少し進んでC1という段階になると、歯はわずかに黄味や黒味を帯びてきますが、まだ再石灰化により削らずに虫歯の進行を止める可能性歯あります。しかし、ある程度進行した虫歯は削って詰め物をする必要があります。

研究段階ではハイドロキシアバタイトを人工的に補給してエナメル質を回復させることも一部に行われています。しかし、残念ですが実用化まではまだ道のりは長いようです。そのような治療法が確立されるまでは、再石灰化を進めるフッ素塗布や歯磨きの励行が必要です。