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歯科麻酔の種類

2021.07.13

 

歯科治療で行う麻酔といえば「局所麻酔」がまず頭に思い浮かぶことかと思います。これまで虫歯治療の経験がある方なら、局所麻酔も受けたことがあることでしょう。歯茎に注射針を刺して、麻酔薬を投与する処置法です。実は、歯科では、これ以外にもさまざまな麻酔法を実施することがあります。

 

例えば「表面麻酔」も局所麻酔と同様、歯科の現場では頻繁に行われる麻酔処置です。ゼリー状の薬剤を歯茎に塗布することで、粘膜の感覚が麻痺し、針を刺入した際の痛みを軽減できます。これを麻酔処置と捉えていない方も多いかもしれません。

 

局所麻酔というのは総称で、実際は投与方法によっていくつかに分類されます。歯科で行われる局所麻酔は、ほとんどのケースが「浸潤麻酔(しんじゅんますい)」です。これから治療を行う歯のすぐ近くに薬液を投与する方法で、麻酔効果は比較的弱いです。施術後、正常な状態に戻るまでにそれほど長い時間はかかりません。

 

電動麻酔器で細い針を使って麻酔液を注入すると痛みはほとんどなくなる

 

一方、「伝達麻酔(でんたつますい)」と呼ばれる局所麻酔は、比較的中枢に近い部位の神経に作用させるため、麻酔の効果も強くなっています。一般の歯科治療ではそれほど頻繁に行われることはありませんが、痛みをしっかりとコントロールしなければならないケースにおいては有用です。

 

また、歯科恐怖症、嘔吐反射、あるいは長時間の施術などを苦痛を取り除く方法として鎮静麻酔があります。鎮静麻酔は痛みではなく、鎮静効果を得ることができます。患者は鎮静中の記憶はほとんど残らず、気が付けば治療が終了しています。

 

 

鎮静麻酔は、静脈に点滴で薬液を注入します。鎮静麻酔は自発呼吸は行えますが、脈拍、血圧などバイタルと呼ばれる情報を麻酔医が監視しながら治療が進められます。

 

鎮静麻酔は点滴を麻酔医がバイタルチェックしながら行う

 

 

鎮静麻酔より鎮静効果は弱いですが、より簡便な方法として笑気麻酔があります。笑気麻酔もリラックスして治療を行う目的で使用されますが、バイタルをチェックする必要はない反面、健忘効果がなく、笑気麻酔のための鼻マスクが邪魔に感じられるようなこともあります。

 

逆に鎮静麻酔よりさらに強力な麻酔が「全身麻酔」です。全身麻酔は、呼吸機能が停止し、意識を完全に失う麻酔法であり、顎骨の修正除去、口腔癌など本格的な外科手術では必須となります。また、オールオン4のような大規模なインプラント施術でも使用される場合があります。