2022年1月10日
フッ素による虫歯予防効果は、科学的に証明されており、WHOもフッ素の活用を強く推奨しています。フッ素入り歯磨き剤を使用したり、歯科医院でフッ素塗布を受けたりするだけで虫歯を効率良く予防できることから、デメリットはないのか不安に感じる方も多いようです。
例えば、インプラント治療を検討中の方は、“フッ素によるチタンの腐食”を心配されているかもしれません。確かに、フッ素にはチタンを腐食する働きがありますが、それは高濃度のフッ素をチタンに直接、作用させた場合に限ります。ですから、低濃度(1500ppm以下)のフッ素が配合された歯磨き剤を使用したとしても、インプラントが腐食されるリスクは極めて低いといえるでしょう。
しかも、インプラント体(人工歯根)は、顎の骨の中に埋入されているものであり、口腔内には露出していません。ブラッシングの際には、歯磨き剤が唾液などでさらに希釈されることから、チタン製の人工歯根に与える悪影響は極めて低いものといえます。
実際、フッ化物によるインプラントへの悪影響を調査したチームは、『フッ化物配合歯磨剤の利用はチタン製歯科材料使用者(インプラント使用者)にも推奨すべきである』という結論を報告しています。それでも不安がある方は、ジェルコートIPのようなフッ素無配合のインプラント専用歯磨き剤を使用することもできます。
歯科医院で受けるフッ化物の歯面塗布に関しては、検討が必要です。フッ素塗布で用いられるジェルには9000ppm程度のフッ化物が配合されているからです。ただ、インプラント歯については歯科医は通常ちゅいを行うので、問題になるようなことは殆どありません。
インプラントを装着した後も、天然歯は残っていて、虫歯への配慮は必要です。インプラント歯は虫歯になりませんが、フッ素添加の歯磨き剤で磨く効果は十分にあります。
当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
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