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リテーナーの役割と装着期間

2021年5月6日


 
矯正法には大別するとワイヤ矯正、マウスピース矯正があります。歯を実際に動かすプロセスは矯正装置によって異なりますが、動的治療後の保定処置は、いずれの矯正法においても必要となります。なぜなら、人為的に動かした歯には、必ず元の位置へと戻ろうとする力が働くからです。
 
そうした歯の後戻りを防止するために、リテーナーと呼ばれる装置を用います。リテーナーにもいくつかの種類があり、見た目や期待できる作用にも多少の違いが見られます。ただ、動的治療によって移動した歯をその位置に定着させるという役割は共通しています。
 
2~3年の動的治療(インビザラインGoが適用できれば3-6か月)を経て、矯正装置から解放されると、次はリテーナーの装着です。2~3年も経過すれば、矯正装置を装着していることが気にならなくなる人が大半ですが、やはりそこからまた口の中に装置がある生活を続けるとなると、モチベーションが維持しにくくなるかもしれません。
 
しかし、リテーナーは、マルチブラケットのような複雑な装置ではありません。金属製のワイヤーを用いるものもありますが、形態は至ってシンプルです。インビザラインのアライナーに似たマウスピースタイプもあります。リテーナーは、動的治療と同程度の期間、装着することとなりますが、装着時間に関しては、半年、1年と時間が経過していくことともに、減らすことができます。もちろん、歯の保定に万全を期したいという場合は、装着期間や装着時間を延長しても構いません。
 
保定装置であるリテーナーは、動的治療とは特徴や目的に大きな違いがあります。しかし、リテーナーをきちんと装着せず、矯正そのものを最初からやり直す必要があることがあります。リテーナー装着は矯正治療の大切な仕上げです。
 

透明なマウスピースのリテーナーもある

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