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口腔環境の改善から始める精神の健康

2024年2月9日

 

口の中の状態が良いと口腔機能が十分に発揮されて、しゃべる・食べる・飲み込む・呼吸することが容易になります。その結果として、精神的健康状態まで良くなるということを岡山大学歯学部の研究グループが明らかにしました。

 

「お口の中が健康だと心も健康になる」というのはとてもシンプルな事象で、人によっては当たり前のように感じる因果関係かもしれませんが、それを科学的な手順を踏んで研究結果としてまとめたことは意義が大きいといえます。

 

この研究では、岡山大学病院予防歯科外来をメンテナンスで定期受診している60歳以上の患者さんを対象に、口腔状態(機能歯数・舌口唇運動機能・舌圧・咬合力・咀嚼能力・嚥下機能)と精神的健康状態の関係を調査しました。その結果、口腔状態が良い人ほど栄養状態も良く、生活の広がりが見られ、社会的孤立に悩んでいる人が少ないことがわかりました。

 

 

 

やはり、能動的に「人と関わろう」「社会活動に参加しよう」というモチベーションは、栄養状態が良好で、活力に満ちている状態でなければ湧いてこないものです。健康な歯がたくさん残っていて、言葉もしっかりしゃべれる。それが自信へとつながり、精神状態も安定・向上していくのでしょう。

 

ちなみに、過去には東京医科歯科大学が「口腔の健康にはうつ病を予防する効果がある」ことを研究成果として報告しています。歯が1本多く残るごとに、うつ症状得点が0.15点低くなることを10年間に渡る追跡調査で明らかにしたのです。

 

このように、数少ない研究ではありますが、口腔の健康は全身のみならず、精神の健康状態にまで大きな影響を与えることが報告されています。それは高齢になった時の健康寿命を延ばす一助にもなり得るでしょう。それだけに口の状態は口腔周囲筋の機能も含めて正常に維持するよう努めたいものです。80歳になった時に20本以上の歯を残すだけではなく、いろいろな人と関わり、さまざまな社会活動に参加できる精神健康状態を保つことができれば、QOL(人生の質)も大きく向上するのではないでしょうか。

 

 

参考URL:岡山大学プレスリリース

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