口臭検査でわかる口臭の本当の原因
2019年11月14日
口臭検査はカウンセリングから
マナミ歯科クリニックには、口臭専門外来を設置しています。口臭に悩まれている方の診査・診断、治療までを行う診療科ですが、そもそもどのような検査によって口臭を調べるのか気になることかと思います。口臭というのは、とてもデリケートな問題だけに、どのような検査を実施されるのかは関心を持つ方も多いでしょう。
当院では、問診、口腔内写真、口臭測定検査を行うことで口臭の原因を特定いたします。その中でも「口臭測定検査」については、あまりご存知ない方も多いことかと思います。この検査では、「オーラルクロマ」と呼ばれる口臭測定器を用いて患者さまの呼気に含まれる成分を精密に分析します。
口臭測定器-オーラルクロマ
具体的には、「硫化水素・メチルメルカプタン・ジメチルサルファイド」という3種類のガスがどれくらい含まれているかによって、口臭の原因を突き止めます。ちなみに、患者さまの吐く息を直接、検査者が嗅ぎ取る「口臭官能検査」とはいくつかの点で異なります。
自分の息を直接誰かに嗅がれるのは嫌なものですが、オーラルクロマでは、患者さまの呼気を専用の容器に採取して、分析装置へとかけるだけなので、不快な思いを感じることはあまりありません。
私たちの口から生じる悪臭の原因というのは、上述した「3大ガス」が8割を占めています。病的な口臭でなければ、硫化水素が高い値を示し、歯周病が原因の場合はメチルメルカプタンの値が高くなります。ジメチルサルファイドが高値の場合は、口腔内ではなく内臓の異常が疑われるため、歯科での治療はできない可能性が高いでしょう。
そうした3大ガスに加えて、もう一つ重要な口臭の原因があります。それは舌の表面に生じる「舌苔(ぜったい)」です。実は、口臭の原因で最も多いのは舌苔なのです。そこには無数の細菌が繁殖しており、硫化水素などのガスも産生しているのですが、舌苔が多量に形成されると「スカトール」という不快な臭い物質を作ることもわかっています。便に似た臭気を放つ物質で、加齢に伴い、強くなる傾向にあります。
そこで当院では、口臭検査を実施した後に、舌ブラシの指導を行っております。ご自宅でも舌の清掃をしていただけるよう、舌ブラシも差し上げておりますので、オーラルケアにお役立てください。
舌ブラシ