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正中離開の原因と対処法

2020年11月3日


上顎の中切歯間に隙間が生じている歯並びを「正中離開(せいちゅうりかい)」といいます。一般的には“すきっ歯”と呼ばれているもので、見た目やかみ合わせの問題に悩まされている人も少なくありません。特に小児に関しては、顎の発育にまで悪影響が及ぼくことがあり、早期に対処した方が良いといえます。
 
正中離開の主な原因としては、上唇小帯(じょうしんしょうたい)の付着異常が挙げられます。上唇小帯とは、うわくちびると歯茎とをつなぐ紐のような組織で、これが中切歯の間にまで入り込んでいると、不要な隙間が形成されます。上唇小帯を適切な位置で切除することで、正中離開の原因を取り除けます。
 
上顎の正中部分に埋伏過剰歯(まいふくかじょうし)がある場合も正中離開となりやすいです。レントゲンやCTなどの画像診断で正確な位置を把握し、抜歯することで対処できます。過剰歯の位置や大きさ、生えている方向などによっては抜歯できないこともありますので、ケースに応じた対処が求められます。
 
歯の本数が少ない場合、顎骨のスペ―スに余裕が生まれることで正中離開となることがあります。前から2番目の永久歯である「側切歯(そくせっし)」の先天欠如が比較的多いです。歯のサイズが小さい「矮小歯(わいしょうし)」によってスペースが余り、正中離開となることもあります。
 
こうしたケースでは、矯正治療によって全体の歯を移動し、正中離開を改善できます。「ラミネートベニア」や「セラミッククラウン」などによって、見た目の上ですきっ歯を改善する方法もあります。

ラミネートべニアを装着した歯


 
その他、“指しゃぶり”である「拇指吸引癖(ぼしきゅういんへき)」が原因で正中離開となるケースがありますが、こちらは早急に習癖を取り除くことが大切です。正中部部分の空隙を改善するには、矯正治療が必要となります。正中離開の原因と対処法はそれぞれのケースで異なるため原因ごとに異なった治療が必要です。。
 
 

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