2023年4月7日
フロスを通すと引っ掛かりを感じる。歯の表面に取り除けない黒ずみがあってザラザラする。そうした虫歯が疑われる症状を発見した時、皆さんは何を思い浮かべますか?多くの人は、歯医者で痛い思いをする場面を想像することでしょう。それが嫌で虫歯の兆候を見なかったことにして、歯科への受診を先延ばしにしていませんか?
歯を削らずに虫歯を治す方法があれば、明日にでも歯科を受診したいと積極的になる人が増えることかと思います。そこでまず歯の症状を改めて確認してみましょう。白いシミは「初期う蝕」と呼ばれる段階で、歯を削る必要はありません。歯の内部が溶け始めている状態なので、フッ素塗布で再石灰化を促します。
歯面に浅くて小さい穴があいていたり、ザラつきが認められたりする場合も歯を削らずに済むかもしれません。MI(最小限の侵襲)と呼ばれる治療では、できるだけ歯を削らずに虫歯の進行を止めることを優先的に考えることが多いからです。
広くて深い穴があいていたり、歯髄の症状が現れていたりする場合は、残念ながら歯を削らずに治すことは難しくなります。とはいえ、最近の虫歯治療は“痛い”と感じる場面がほとんどありません。歯を削る量は最小限に抑えますし、痛みを感じやすい麻酔処置も「表面麻酔+極細の麻酔針の使用+電動麻酔器の利用」で不快症状のほとんどを取り除けます。それでも不安な方には、笑気ガスや静脈内鎮静法(=睡眠無痛治療)でストレスフリーな治療を提供することも可能です。
このように近年は、虫歯を削らずに治す方法もありますし、削ったとしても痛みを感じることがない状態で治療を受けられますので、怖がる必要はありませんよ。「これって虫歯かも?」と感じた時点ですぐに歯医者に診てもらいましょう。虫歯は自然に治ることがなく、日に日に進行していく病気であるため、治療の先延ばしはデメリットしか生みません。その点を正しく理解した上で、虫歯と向き合うことが大切です。
当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
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