2021年8月25日
いびきの症状が目立つ睡眠時無呼吸症候群は、歯科で治療を行える病気です。スリープスプリントと呼ばれる専用のマウスピースを作製して、睡眠時の無呼吸や低呼吸を防止します。その結果、いびきの症状も緩和されていくのです。またスリープスプリントによる睡眠時無呼吸症候群の治療は健康保険の対象となります。
マウスピースは歯ぎしりから歯を保護したり、矯正で歯を移動するなどの目的がありますが、スリープスプリントはいびきを抑えるために舌根の沈下を防ぐことが目的です。このためにスリープスプリントは歯の先端同士、切端咬合を固定します。これにより下顎が突き出した形になり、気道が確保されます。
睡眠時無呼吸症候群をスリープスプリントで治療する場合は、口腔の専門家である歯科に装置の作製を任せた方が良いといえます。ただし、歯科では睡眠時無呼吸症群の精密検査および診断は行いません。診断は耳鼻咽喉科などの医師が行います。
睡眠時無呼吸症候群の診断は、「ポリソムノグラフィー」と呼ばれる専門的な検査を受ける日通用があります。これは睡眠中に起こる無呼吸低呼吸の数を数える検査で、専用の機器と入院が必須となっています。検査の結果、無呼吸低呼吸指数(AHI)が5以上になると睡眠時無呼吸症候群と診断されます。その診断書および紹介状を受け取って、歯科を受診することになります。
歯科で行える睡眠時無呼吸症候群の治療は、軽度から中等度の症例に限られます。無呼吸低呼吸指数(AHI)が20を超えるようなケースでは、CPAPと呼ばれる医科での持続陽圧呼吸療法が必須となります。場合によっては、肥大した扁桃腺などを切除する外科手術も必要になります。
いびきの治療にも用いられるスリープスプリントは、医科の診断書と紹介状によって、歯科医師が健康保険で製作できます。その他、歯科では舌や口腔周囲の筋肉をトレーニングすることで、いびきの症状を改善する方法も紹介しています。
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