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歯医者はミラーで何を見ているか

2020年8月1日



普段口の中をじっくり見る機会はありますか?一日3回歯を磨く人でも、あまり口の中を見ることは少ないのではないでしょうか。口の中を見るだけでも実に多くの事が分かります。歯医者はレントゲン、CT、マイクロスコープ、ルーペなど様々な「見る」道具、機械を使用しますが、ミラーは今でも重要な役割を持っています。

歯医者の「見る」技術は進んでいる



ミラーには主に3つの役割があります。1つは圧排です。歯を削る時のドリルや麻酔をする時の針などが頬や舌を傷つけないように押さえて守るためや狭くて見えにくいときに頬や舌を動かして広げるために使用しています。ミラーで舌を押さえつけられることもあると思いますが、傷つけないようにするためなので、あまり動かさないように協力してもらえると助かります。



もちろん当たって痛い時は教えてください。2つめの役割は光の反射です。治療の際には無影灯というとても明るい影のできにくいライトで口の中を照らしますが、歯の奥側など口の中には光を直接当てにくい場所があります。そこで、ミラーを用いて外からの光を反射させることで隅々まで明るくすることができます。

3つめはもちろん見るための役割です。光を当てにくいところもそうですが、上顎の歯の内側など直接見にくいところが口の中には沢山あります。そのような部位もミラーを用いることで見て確認することが出来るようになります。

では、実際に口の中で何を見ているのでしょうか。まずは歯です。磨き残しはないか、歯と歯の間などの色が変わってないか、欠けてしまっているところはないか、すり減ってないかなどを見ています。次に歯茎です。赤く腫れてないか、出血していないか、歯磨きで傷ついていないかなどを見ます。



そして、舌です。色の変化や歯の圧痕などを確認します。それ以外にも入れ歯を使っていれば、入れ歯で歯茎が腫れてないかや、詰め物が入っていれば、詰め物の下は問題ないかなど様々なところを見ることにミラーは欠かせません。

大事なことは、日々の変化を確認することです。着色や磨き残しが気になれば歯を磨きたくなると思います。異常に早く気づけばそれだけ治療も少なくすみます。ミラーはないと思いますが、毎日口の中を見ることから始めてみてください。

(永倉先生記)

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