2023年12月15日
歯科治療では、歯を削ったり、根管内を針のような器具で清掃したりするなど、心身にかかる負担が大きい処置が比較的多くあります。それらは局所麻酔を施すことによって軽減できるのですが、意外に不便を感じるのが治療後の感覚の麻痺ではないでしょうか。
麻酔が効いている間は食事するのはもちろん、自然に笑うことさえできません。そこで知りたくなるのが「麻酔を早く切れさせる方法」ですよね。麻酔の効果時間を短縮する方法があれば、歯科治療後もすぐに活動できるようになります。
結論からいうと、歯科の麻酔を早く切れさせる方法はありません。一般的な浸潤麻酔(しんじゅんますい)であれば治療から1~2時間、効果の強い伝達麻酔(でんたつますい)の場合は3~4時間、患部やその周囲の感覚が麻痺することになります。ですから、その効果時間を見越して、歯科治療後の予定を立てるようにしてください。
麻酔が効いている状態で、無理に食事をすると唇や頬の内側の粘膜を誤って噛んでしまうことがあります。熱に対する反応も鈍くなっているため、熱い料理を口にして火傷をするリスクも生じます。その結果、治療した部位の状態が悪くなることもあり得ますので十分にご注意ください。
授乳中の方も麻酔の効果時間が気になるかと思いますが、歯科治療で用いられる麻酔が母乳に悪影響はほとんどありませんので、歯科治療から帰宅してすぐに授乳することは可能です。ただし、授乳中であることは問診の段階で伝えておいた方が良いでしょう。
このように、局所麻酔は歯科処置に伴う痛みを軽減するのに役立ちますが、治療後もその効果が数時間、継続するのを忘れてはいけません。歯科麻酔の効果を早く切れさせる方法も存在していないため、歯科治療の直後に大切な面接やミーティングの予定を入れたり、食事をしたりすることはやめておいた方が賢明です。
当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
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