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歯茎の腫れは歯周病?それとの口内炎?それとも口腔癌?

2022年1月1日


 
本来はきれいなピンク色をしている歯茎が赤く腫れている場合は、何らかの異常が疑われます。最も可能性が高いのは「歯周病」です。歯周病にかかると、歯茎に炎症反応が起こり、赤く腫れるからです。毎日の口腔ケアは十分に行えていますか?歯の周囲や歯周ポケットの中に歯垢・歯石が蓄積し、歯茎が広範囲に赤く腫れているのであれば、ほぼ歯周病で間違いはありません。
 
歯茎や口腔粘膜の一部分だけ赤く腫れている、あるいは白いデキモノが生じている場合は、口内炎が疑われます。疲労やストレスがたまり、免疫力が低下していると「アフタ性口内炎」にかかりやすくなります。誰もが一度はかかったことがある口内炎で、ビタミン剤の服用や軟膏剤の塗布によって症状の改善が見込めます。
 

 
腫れた歯茎のすぐ上に、重症化した虫歯がある場合は「根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん)」が疑われます。根管内で繁殖した細菌が根の先から漏れ出て膿の塊を作る病気です。ケースによっては腫れた部分が白っぽく見えることもあります。この白い斑点のようなでき物はフィステルと呼ばれます。虫歯を完治させることで歯茎の腫れも消失します。
 
最後にもうひとつ考えなければならないのが「腫瘍」です。始めは口内炎かと思っていたら、実際は腫瘍だったという可能性もあり得ます。いわゆる“良性腫瘍”であれば、それほど大きな問題にはなりませんが、悪性腫瘍である歯肉癌、口腔癌は、早急に対処する必要があります。
 
悪性の腫瘍か単なる口内炎かは口腔癌を見慣れた歯科医でなければ、必ずしも簡単に見分けられません。一般的には、でき物の周りが不明確で滲んでいるように見えるなどの特徴がありますが、二週間以上症状が解消しなければ、腫瘍の疑いをすべきです。腫瘍か否かの判断は大学病院などで病理検査を行うおことで判定できます。
 
口腔癌は滅多にはありませんが、進行が速いという特徴があります。たかが口の中のでき物と軽く考えずに、長引くものは慎重な対応が必要です。
 
 

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