医院ブログ

片方だけの八重歯は簡単に治せる？

2023年10月4日

 

八重歯を矯正で改善したいという人が増えてきています。八重歯は口元の魅力のポイントとなることもありますが、治療が必要となる歯列不正の一種であることも強調しておきます。そのことが広く知られるようになったのでしょう。

 

とくに片方だけ八重歯になっているケースは、左右が非対称で見た目が悪く、歯磨きもしにくいです。また、片方だけの八重歯なら、犬歯1本だけを引っ込めれば良さそうなので、ササっと短期間で治せませんか？と相談に来られる方も少なくないです。

 

確かに、歯列から逸脱している部分が1本の犬歯のみで、スペースの不足がほとんどなく、歯列全体の叢生も軽度であれば、部分矯正で対応できます。マウスピース矯正のインビザラインでも3ヵ月程度で治せる場合も珍しくありません。

 

 

ただ、八重歯というのは見かけよりもたくさんの問題をはらんでいるケースが多いのも事実です。そもそも八重歯は乱ぐい歯である叢生の一種であり、その背景にはほぼ間違いなくスペース不足が潜んでいます。その他の部位にも叢生が認めら、結局は全体矯正でなければ根本的に治すことが困難であるケースが多くなっています。抜歯矯正となる可能性も比較的高いです。

 

インビザライン矯正なら、歯の側面を少しずつ削るIPR（アイピーアール）や歯列の側方拡大、大臼歯の後方移動などによって抜歯を回避した上で、片方だけの八重歯を治せるかもしれません。当院ではインビザラインの部分矯正にも対応しておりますので、片方だけの八重歯をできるだけ短期間、かつ費用を抑えた形で治したいという方は、お気軽にご相談ください。

 

繰り返しになりますが、八重歯が片方だけであっても、実際は歯列の中に大きな問題をはらんでいることも珍しくないため、インビザラインの部分矯正をご案内できないこともありますので、その点はご了承ください。そうしたケースでは、マルチブラケット法で歯列全体をしっかり治すことをおすすめします。