2023年6月2日
インプラント手術を受けた直後は、誰もが歯磨きの仕方に迷うものです。歯茎には傷口があり、顎の骨にチタン製の人工歯根が埋入されているとてもデリケートな状態であることから、インプラント手術直後の歯磨きには細心の注意を払う必要があります。
インプラント手術を受けた直後は、「やわらかめ」の歯ブラシを使うようにしてください。「極細」や「超極細」といった毛先が細いものだとなお良いです。当然ですがインプラントを埋め込んだ部位は避けるようにブラッシングをしますが、その他の歯はしっかりと磨く必要があります。インプラントの傷口をかばうあまり、ブラッシングが疎かになるとお口の中が不潔になります。その結果、術後の感染リスクが上昇してしまうのです。
インプラント手術後の歯磨き粉に関しては、「フッ素入りのものを使っても大丈夫ですか?」という質問を受けることが多いです。確かに、フッ素はチタンを腐食する可能性がありますが、インプラントは顎の骨の中に埋まっています。市販の歯磨き粉に含まれるフッ素濃度も最大で1,500ppm程度あることから、インプラント手術直後に使用しても問題はないといえます。天然歯の虫歯を予防するためにも、フッ素入り歯磨き粉を積極的にお使いください。
歯磨き粉に含まれる「研磨剤」や「顆粒」についてですが、これらはインプラント手術直後に悪影響が及ぶ場合もあるため、できれば避けてください。とくに顆粒は傷口の中に入って汚染源となる可能性もあります。補助的清掃器具であるデンタルフロスや歯間は、普段通りにお使いください。ただし、インプラントを埋め込んだ傷口に当たらないよう注意しなければなりません。
インプラント治療後の歯磨きの方法は基本的には、普段の口腔ケアと大きく変わりませんが、細かい部分で配慮すべき点がいくつかあります。歯科医師、歯科衛生士からインプラント後のケアのガイドがありますが、歯磨きを含めきちんとガイドを守ることがインプラント長く使い続けるために大切です。
当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
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